Tulegur @ Sakurazaka ASYLUM 2016
photo by Yan Ting
「
Sound of the Xity」は、北京で行われている音楽見本市。スタッフのWei Gaoさんに誘われて、今年春に初めて参加した。Modern Skyという中国一のプロモーターが持つ施設がメイン会場。ここにはショーケースやカンファレンスに使用されるスペースと、カンファレンス専用のスペース、1on1ミーティングが行われるカフェスペースが併設されていた。夜間のショーケースは、市内のライブハウスやカフェで行われている。(それぞれの店のアクセスがよいわけではない)ヨーロッパを巡回して行われる
WOMEX(the World Music expo)を凝縮したイメージだ。WOMEXがコンサルティングしているので、そうなるのも必然なのだろう。
ここのショーケースで聴いたTulegurという内モンゴルの2人組の演奏が印象に残った。ギターボーカルとパーカッションというシンプルな編成なのだが、絶妙なホーミー(喉歌)と力強いリズムのアンサンブルが素晴らしかった。トラッドとコンテンポラリーの絶妙なミックス。音楽の向こう側に雄大なモンゴルの風景が広がっているような印象を受けた。
ライブの後、1on1ミーティングで、マネージャーのEziさんとボーカル・ギターのGangziさんが訪ねてくれて直接話をした。こうしたバンドのヨーロッパでの活躍ぶりには関心する。彼らはほぼ毎年のようにヨーロッパへのツアーを出かけていて、数々の大きな音楽フェスティバルにも出演している。しかし、なぜかアジアでの認知度は今一つ。中国国内でのツアーは行ってはいるものの、アジアではマレーシアのフェスに出たことがあるだけらしい。日本にこうしたアジアのバンドがやってくるという話は、タートル・アイランドがオーガナイズする「橋の下音楽祭」以外はほとんどきかない。日本にそうしたワールドミュージックのマーケットが広く根付いていないというのが一番の理由だとは思うのだが。
Tulegurを沖縄、そして日本で紹介できればと思い、マネージャーのEziさんとのメールのやりとりは割と頻繁にやっていた。ヨーロッパのフェスのような条件でのオファーができるわけではないのだが、長い目で互いの関係性を育てていこうという方向で話は進んだ。
そして、まずは沖縄に来てもらえることになった。来年2月の「Sakurazaka ASYLUM 2016」。ライブだけでなくホンモノのホーミー(喉歌)ワークショップもやってもらう。考えたら直接海外のバンドにオファーして来てもらうのは初めてのことだ。
Official Website:
http://www.tulegur.com/
Facebook:
https://www.facebook.com/tulegur
Sound Cloud:
https://soundcloud.com/tulegur
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