2010年06月28日

6/24(木) ルステンブルグの奇跡。

 日本vsデンマーク戦の行われるルステンブルグは、ヨハネスブルグから北西へ車で約2時間の田舎町。車で行くことも考えたが、反射的にビールを手にしそうなのと、終了時間が遅く、戻りが深夜になることを考えて、大学から出るシャトルバスを使うことにした。シャトルとはいっても、乗るのは私と東京からのサポーターのオオタケくんの二人だけ。ジャック・バウワー似のドライバーが運転する普通乗用車に乗せてもらった。
6/24(木) ルステンブルグの奇跡。
6/24(木) ルステンブルグの奇跡。
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続きは以下をご覧ください。

 オオタケくんは、会社を半月休んで予選リーグを観戦しているのだとか。顔面に日の丸が描いてあって気合いも十分。私は寒さ対策だけを考えた黒ずくめで、やや縁起でもない気がする。オオタケくんは、車内でもやや興奮気味で、「いや〜、ほんと楽しみですね〜」と盛り上がり、隣に日本人サポーターを乗せた車が停まると、「頑張りましょう!!」とガッツポーズを繰り返す。おそらく、こうしたことが日本代表のサポーターとしては、一つの正しいあり方なのだ、と勉強させてもらう。(だからと言って、自分で顔に日の丸を描こうとは思わない)

6/24(木) ルステンブルグの奇跡。

 ルステンブルグは思った以上に遠かった。窓の外には人気の感じられない、茫漠たるアフリカの大地が広がっていた。車をスタジアムに横付けできるわけでもなく、パーク&ライドの駐車場で降ろされて、バスでスタジアムまで連れていかれる。試合中、ジャックは一人、ここで待つことになるのだ。
 これまでの試合よりも早い時間に着いてしまった。オオタケくんと分かれて、ビールを買ってスポンサーの展示ブースをぶらぶらと冷やかす。ソニーの3Dのブース界隈がやたら賑やかなので近づいてみると、FUNKISTという日本のバンドがライブをやっていた。日本サポーターは、寒いルステンブルグを熱くすべく踊りまくるのだった。

THE MATCH
日本vsデンマーク
20:30/ロイヤルバフォケンスタジアム(ルステンブルグ)

6/24(木) ルステンブルグの奇跡。

 結果はご存知の通り、3−1で日本の勝利。個人的には非常に難しい試合になると思っていた。オランダに善戦したことで、日本のメディアは手のひらを返したような騒ぎ方だったが、デンマークはヨーロッパ予選でポルトガルやスウェーデンにアウェイで勝っている強豪なのだ。とても簡単な相手だとは思わなかった。カメルーンとオランダとの戦い方を見ていて、大負けはないかもと思いつつ、日本の勝利には随分懐疑的だったのだ。

6/24(木) ルステンブルグの奇跡。

 今日の席はメインスタンド1階のデンマークベンチの斜め後ろ。ピッチに近いが試合全体を俯瞰するにはややストレスのある場所だ。でも、本田と遠藤のフリーキックは目の前だったし、後半押し込まれた時の、中沢の見事なディフェンスも堪能できた。大きく期待していなかった分、その嬉しさは大きかった。誰彼となく、ハイタッチが繰り返された。3-1という歴史的な勝利、この夜のなんだか不思議な気分は、ルステンブルグの奇跡として、私の記憶のどこかに染みていくと思う。

6/24(木) ルステンブルグの奇跡。
↑1点目
6/24(木) ルステンブルグの奇跡。
↑2点目

 次のパラグアイ戦も、私の見方は基本変わらない。楽観した見方は一切ない。なにしろ南米予選で、ブラジルやアルゼンチンを敗っているチームなのだ。もちろん、日本に勝って欲しいのはやまやまだが、とにかくワールドカップという4年に一度の大きな舞台で、手抜きなしのガチンコの勝負を期待したい。

6/24(木) ルステンブルグの奇跡。

 ルステンブルグからヨハネスブルグまでの帰りは駐車場で車に乗ってから、事故の渋滞があって5時間かかった。

(この稿、了)


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